元の国、日本

佐藤 成夫

神武天皇陵

一君万民・万世一系の国

そのほかにも、「日本の国は自然から成った一君万民の国」、「ひ(火・霊・日)の元の国」、「義の国」等々我が国の在り様をお示しくださっています。

その中の「自然から成った一君万民の国」について最近、目にした文章で分かりやすく解説したものを紹介したいと思います。

それは月刊誌『WiLL』(令和2年6月号)の記事です 

「原始社会から綿々と自分の子孫に家督を継がせていくうちに、広大な田畑と多数の家畜を所有するに至り、そこから生産される食糧を親から与えられなかった他人に分け与え、他人はその食糧によって子孫の繁栄ができた。前者を国王と呼び、後者を臣民という。このように相続の連続によって国家は成立した。最初の国王は、最初の父親だった。」

これはロバート・フイルマーの「家父長制君主論(パトリアーカ)」を橋本琴絵氏が解説したものです。

誤解を恐れずに言うならば、我が国の天皇の制度は天皇陛下と我々国民が親子(血縁)関係の上に成り立っていることになります。親である陛下は常に日本の安寧を祈り、わが子である国民を慈しみ遊ばしてくださっているのです。日本民族は「子としての」立場を違えることなく、初代神武天皇ご即位の紀元前660年から令和天皇の御代まで唯一の王朝を、途中で簒奪されることなく、126代まで綿々と護持している事実が日本の在り様を表しています。

周知のことですが、2680年の間、一つの王朝がしかも神話から途絶えることなく継続している国は日本だけで、次にはデンマーク王室の千年余り、英国王室は9百数十年なのです。

「ひの元の国」に関しては、607年小野妹子(おののいもこ)が遣隋使として聖徳太子が隋の煬帝(ようだい)に宛てた国書「日出処(ひいずるところ)の天子、書を日没する処の天子に致す、恙(つつが)なきや」、この文章を思い浮かべる人が多くあると思いますが、草垣女史が意図する「ひ」は「霊」すなわち「みたま」なのです。「根の国」と「ひの元の国」は表現が違うだけで同じことなのです。

根の国

「みたま」すなわち「根」のことについて明治7年1月天理教祖中山みきが御筆先第三号90に、
「日本みよ、ちいさいようにおもたれど、根があらわればおそれいるぞや」

さらに続けて同号91には

「この力人間業と思われん、神の力やこれはかなわん」
と記載されています。

天理教祖が御筆先に残してから80年後に松木草垣女史が「日本根の国、底の国・・・」と宣明されたのには、深い訳があります。天理教祖が託された天命のうちでやり遂げることがでなかったことを、「根」の役割を担う人に託した、ということになります。天は草垣女史に「根」の役を担わせるよう白羽の矢をあてられたのです。

これまで述べてきたように日本の国柄が「自然から成った、一君万民の国」でありそして「根の国」の働きを担っています。さらに国の構成員である日本国民はそれぞれの身の内に「みたま」を戴いていることが分かっていただけただろうと思います。